【レビュー】karrimorのhighlands32はミニマルで汎用性の高いバッグだ

karrimor

詳細

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Karrimor(カリマー)
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  • 価格 定価18,700円
  • 容量 32L
  • 重量 910g
  • 寸法 H53 × W31 × D21(cm)

概要

カリマーはイギリスのアウトドアブランドで、アウトドアウェアやバッグ類を製造販売している会社だ。カリマーのバックパックと言えば、「リッジ」シリーズのような登山用の物が人気というイメージだが、登山用だけではなくタウンユースでも使えるバックパックも販売している。

今回レビューするハイランズ32は、そんなカリマーのタウンユース用途のバックパックで、一言で言うと「やりすぎていないちょうどいいバッグ」という感じ。僕が持っているバックパックの中でも使用頻度が高くお気に入りとなっているので、その理由も含めて紹介していきたい。

スタイル

色はブラックとグレーの2色展開で、僕が購入したのはブラック。
まさに黒1色で、生地からジッパー・バックルなどのパーツまですべて黒い。黒以外の色というと、ジッパープルとタグにわずかな白がある程度だ。

正面のkarrimorのロゴも黒くてほとんど目立たない。
ミニマルな見た目で、余計な装飾を省いている感じが個人的には好印象。

ビジネス用途について

もう1色のグレーはともかく、黒のカラーならビジネス用途でも問題なく使えるだろうが、ジッパープルが結んだ紐になっているところに留意する必要がある。ガチのビジネスバッグであれば、このジッパープルはレザーやプラスチック製の物が採用されていることが多い。しかし、ハイランズ32のは紐でできていることからカジュアルな印象を受ける。

よって、厳しい職場や状況においては使いにくいかもしれない。ちなみにジッパープルは持ちやすく、使用中にほどけてしまうような不安はない。

重量

特筆すべきは910gという重量で、32Lの容量でこの軽さを実現しているのはかなり凄い。似たような見た目のバックパックというとAerがあるが、Aerのバックパックは平気で1㎏を超えてくる。

バックパック自体の重量というのは結構大事で、当たり前だが軽ければ軽いほど体への負担が少なく、ストレスを感じにくい。重いバックパックはショルダーストラップを厚く・広くしたりして、背負った時の重さを感じにくいように設計されているが、それでも本体が軽いに越したことはない。

ただ軽すぎるのも問題で、質感がペラペラになって高級感が損なわれてしまう、ということもあるので、そこのバランスが重要なのだが、そういう意味でこのハイランズ32はちょうどいいところを突いていると思う。

背面

背面には通気性を向上させるためのメッシュと、スーツケースの持ち手を通す部分が付いている。

特に伝えたいこととして、このハイランズ32には標準でウエストベルトが付いていて、通常は取り外すことができない。しかし、実際にはある方法で外すことができる。

ウエストベルトの先端、この折り返し部分を縫い付けている紐を、カッターナイフで切断する。そうすることでウエストベルトを取り外すことができるようになる。

そういうことをするのに抵抗がある人もいるかもしれないが、ウエストベルトが付いているからと購入を見送っているなら、こういう方法もあるよということを知っていただけたらと思う。

形が崩れる

残念な点として、背負っているときの形が崩れるというのがある。どういうことかというと写真の通り、上部が潰れて下が膨らむ感じになる。中に荷物をしっかりと詰めていたら大丈夫ならなのだが、中身が半分ぐらいだとこうなってしまう。

とはいえ見た目だけの問題だし、自身の背負っている姿は鏡越しでしか見ることができないので、別に気にしなければいいだけだ。軽量なパックパックゆえ仕方ない部分もある。

ショルダーストラップ

ショルダーストラップにはチェストベルトが付いていて、装着することで荷重が分散されて重さを感じにくくなる。

Aerやミステリーランチのものと比べると薄くて、それらと比べるとチープな感じがするが、使用する分には何の問題もない。むしろこういうパーツを軽量化することで、バッグ自体を軽くしている、ということを考えるとプラスに捉えるべきとも思う。

長さを調節するための紐は長くて、かなり余る。そのままにしているとブラブラして不快なので、僕はモンベルのテープクリップで留めている。

ストラップ上部にはロードリフターが付いていて、調節すると背負い心地が良くなる。ただ、ここも紐が余ってブラブラするので、僕は結んでいる。

トップの持ち手は薄く最低限という印象。

素材

メインの素材は420Dのコーデュラエコナイロンで、耐久性や耐摩耗性が高い。
それにホコリや毛が付きにくくなっていて、日常の使用においてストレスを感じない。

側面や底はsilvaguard+コーティングなるカリマー独自のコーティングが施されていて、さらに耐摩耗性を向上しているようだ。

個人的に「コーティング=経年劣化ではがれる」というネガティブなイメージがあるので、このsilvaguard+コーティングには若干の不安を持っている。ただまあ、劣化するにしても10年とかそれぐらいの時間が経過した頃だと思うし、少なくとも今は何の問題もない。

ジッパーはYKK製で非常に滑らか。引っかかりをほぼ全く感じないが、少し滑らかすぎる気もする。

バックルなどのプラスチックの部品はNifco製の物が採用されている。

収納

トップポケット

トップのポケットはアクセスしやすく、財布などの小物を入れるのに便利だ。

内側が起毛素材になっている部分があり、ここはサングラスなど傷付いたら困るものを入れるといいらしい。サングラスをケース無しに持ち運ぶ人がどれくらいいるのかはよくわからない。

正面のポケットとボトルポケット

正面にポケットがあり、背負っている状態から右肩を外して前に持ってくるとちょうどいい位置に来る。

また左側面にボトルポケットがあり、水筒やペットボトルを収納できる。

サイドポケット

右側面にもポケットがあって、スマホを楽に収納できるぐらいの大きさがある。

一応背負っている状態でジッパーを開け閉めして、物を出し入れすることは可能だが、手が攣りそうになるので、おすすめはできない。

メインポケット

メインのポケットはガバっと大きく開くことができ、パッキングがしやすい。
内側の生地は色がグレーになっていて、視認性が良いのも嬉しい。

メイン収納の中には、手前に大きなメッシュポケット、背面側にはノートPCを収納するポケットと、大小2つのポケットがある。

ノートPCの収納がメインポケットの中にあるので、独立したポケットが欲しいとか、ノートPCをよく出し入れする人にとっては残念な点かもしれない。
逆に、ノートPCを持ち運ぶ機会が少ないとか、気にならない人にとっては、その分メイン収納の容量が増えるので嬉しいところ。

メインポケットの右側にはもうひとつメッシュのポケットが付いている。ボトルポケットと用途は被るが、折りたたみ傘や水筒を入れるのに適していて、バッグ内の整理に役立つ。

ハイランズ32という名前の通り、32Lもの容量があるのでたくさん物が入る。ビジネスも含めた日常使いはもちろん、旅行やアウトドアなどの荷物が多くなる時でも使えるので、多目的に活躍する汎用性の高いバックパックと言える。

結論

  • 32Lの容量
  • ミニマルな見た目
  • 910gの軽量さ
  • 汎用性の高さ

これらを全て兼ね備えたバックパックは市場に多くない。
必要以上の機能性や耐久性を省き、その分軽量化を実現している。まさしく「やりすぎていないちょうどいい」バッグと言えるだろう。多くの人におすすめできると強く思っている。