【危険】東洋一のスラム、トンド地区のハッピーランドに行ってきた

フィリピン

トンド地区について

場所

トンド地区とは、フィリピンの中でも最も貧しいであろう人々が住んでいる地区で、「東洋一のスラム」と呼ばれている。ここはフィリピンのゴミが燃やされないまま集められる場所になっていて、住民は主にゴミ拾いをして生計を立てている。

治安

とても危険なので、絶対に近づいてはいけないと言われている。スリやひったくりなどの軽犯罪は日常茶飯事で、夜になると強盗や殺人といった重犯罪が普通に起こるらしい。

なので、もし訪れるなら必ず朝か昼、日の出ている時間帯にした方がいい。夜に行くのは自殺行為なので、絶対にやめるべき。それに夜になるとそこら中にいる野犬が野獣となって襲ってくる。これはタイのアユタヤでも経験したけど、ものすごく恐ろしい。犬は狂犬病のウイルスを持っている可能性があるので、絶対に噛まれてはいけない。

狂犬病は発症すると100%死ぬ病気。だから仮に噛まれたら速攻で病院に行って、ワクチンを接種しなければならない。それには時間もお金もかかるし、精神を消耗するので犬は本当にやばい。でも、昼は寝てたりしておとなしいので無害

準備

ひとりでトンド地区に行くということもあり、最大限の準備をした。頼れるのは自分だけだ。もし何かあっても全て自分で対処するしかない。

というか、そもそもひとりで行くこと自体が間違っているのかもしれない。現地のガイドと一緒に行ったり、基本的には複数人で行くべきだろう。実際、Youtuberも演者とカメラマンで複数で行動している。

服装・持ち物

Tシャツ、短パン、スニーカー。現地の人と同じ格好をして目立たないようにする。スニーカーについては、現地の人は裸足だったりするけど、足場が悪く汚れているのでサンダルではなくスニーカーを履いていった。

持ち物は体の前にかけたボディバッグと、ズボンの下に巻いたセキュリティベルト

ボディバッグの中はスマホ、水、腕時計

スマホは盗られる危険があるが、ないと写真が撮影できないので仕方ない。水については熱中症対策。腕時計は目を付けられないために事前に外しておく。そしてセキュリティベルトの中に現金を入れた。

ズボンのポケットに100ペソぐらいの少額の現金を持っておいて、最低限の物を買ったり、強盗にあった時に渡す用とした。100ペソで勘弁してくれるとは思わないが、ひょっとしたら助かるかもしれない。まあカバンごとよこせと言われたらどうしようもないが、その時は諦めるしかない。

でも一番持っておかないといけないのはリスペクトの精神だと思う。

訪れる動機は興味とか、好奇心とか色々あるだろうけど、いずれにせよ冷やかしの気持ちを持ってはいけないと強く思う。馬鹿にしたり、見下したり、そういうのは言葉は通じなくても、態度で伝わる。

自分たちは現地の人からしたらよそ者だ。あくまでお邪魔しますという気持ちでいかないと悪いことが起こると思う。

行き方・ルート

ディビソリアマーケットを出発し、市街地を通りながらラディアルロードという大通りに出る。そして、その道路を北上して、★の地点をゴールとした。タクシーは使わずに道中は全て歩いたので、大変な道のりだった。暑いのと、日差しがきついので体力を消耗する。

★の辺りは「BRGY.105」という地区で、ここにHAPPY LANDと書かれた門がある。この門は有名で、インターネットで調べるとたくさん画像が出てくる。

ラディアルロードはGoogleストリートビューで見ることができるので、興味のある方は覗いてみるといいと思う。ハッピーランドの門も写っている。

ディビソリアマーケットから歩いていく。市街地を通っていくが、治安の悪さはあまり感じなかった。人々の活気のある様子と、犬の多さが印象に残っている。

ラディアルロードに出る。トラックなどの荷物を積んだ車がたくさん行き来している。歩いている人はほとんどいない。この近辺で働いている人をわずかに見かけたぐらい。

北に向かって進むにつれて段々とそれらしくなっていく。

歩いている途中に小学校低学年くらいの女の子がゴミを分別しているのを見かけた。ボロボロの服を着て、裸足で作業をしている姿に胸が締め付けられる思いがする。また、通行人に物乞いをする男の子もいた。

写真撮影をするのにスマホを出さないといけないのだが、それすらもためらうほど緊張していた。

ハッピーランドに到着。

ここまで来た達成感と、ずっと続いている緊張感が混ざってなんともいえない感情がする。今すぐにでも帰りたい気持ちと、ここまで来たのだからもう少し勇気を出して中を見ようとする気持ちで悩んだが、せっかくなので中に入ることにした。

中は活気があり驚いた。生活する人々のエネルギーを強く感じる。言われているような治安の悪さはあまり感じなかった。

バスケットボールをしている子供がいたり、意外と普通だというのが率直な感想。人々に注目されるかと思っていたが、そんなことはなかった。

この先にゴミの山が見えた。ここは物凄い悪臭で思わず顔をしかめてしまうほどだった。これ以上奥まで進んでいく勇気はなく、体力的にも精神的にも消耗していたので、ここで帰ることにした。

帰りはジプニー。写真にも写っているが、ハッピーランドの門の前に停まっていたので、それに乗り込んだ。 帰りも同じ道を歩いて帰らなければならないと思っていたので、これは本当に助かった。車内では無事でよかったとほっとした。

まとめ

フィリピンの貧困問題を実感した。こういう現実があることは、日本のニュースではまず取り上げられないし、学校で習うこともない。だからほとんどの日本人は知ることなく毎日生活している。

日本で生活していても色々としんどいことはある。でも世の中にはもっと貧しくて厳しい環境の人たちがいて、でも彼らは笑顔で生きている。人生観が変わるというと、痛い奴だと思われがちだけど、それでも色々と考えさせられた。

間違いなく良い経験になると思うので、一度は訪れてみるといいと思います。ただし、防犯対策をしっかりするのと、リスペクトの気持ちを忘れないようにして下さい。